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悩み・気づき

2026.11.05

日本の成人の約4人に1人が当てはまる「MASLD」とは?お酒を飲まない人もやせ型の人も要注意。

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お酒を飲まない人や、やせている人でも脂肪肝になる?MASLDとは何か、名前が変わった理由、肝硬変の原因に占める割合の変化、女性が健診結果で確かめたい項目(腹囲・血糖・血圧・中性脂肪・HDL)を、専門医監修のニュースレターをもとにまとめました。

日本人の約4人に1人が「MASLD」。2040年には44.8%の予測も

MASLDの有病率が2030年39.3%、2040年44.8%と予測されることを示した図

MASLD有病率の将来予測(予測値)(画像提供:日本ベーリンガーインゲルハイム)

日本の成人では、MASLDの有病率は約25%と報告されています。およそ4人に1人の割合です。

過去の有病率の推移をもとにした予測では、2030年には39.3%、2040年には44.8%まで上がる可能性があるとされています。

MASLDは自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進んでいるケースも少なくありません。

やせ型でも安心できない。普通体重でもMASLDになる理由

肥満はMASLDの大きなリスク因子です。ただ、日本人を含む東アジアの人は、遺伝的な背景から肝臓に脂肪がたまりやすい体質の人が多いことが知られています。

そのため、普通体重の人でも、脂肪肝になるリスクが比較的高いとされています。日本のMASLD患者の約20%は、BMIが23.0未満だったという報告もあります。

BMIは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算する体格の指数で、25以上が肥満、18.5以上25未満が普通体重とされています。体型だけでは判断できないので、健診の血液検査や画像検査の結果を確かめることが大切です。

女性が健診結果で確かめたい5つの項目

ニュースレターの図では、MASLDの判断に使う心代謝系の危険因子として、体格・腹囲、血糖、血圧、中性脂肪、HDLコレステロールの5つの数値基準が示されています。腹囲とHDLコレステロールは、男女で基準が分かれています。

体格・腹囲BMI 23以上、または腹囲80cm超(女性)
血糖空腹時100mg/dL以上、食後2時間値140mg/dL以上、HbA1c 5.7%以上など、または2型糖尿病の治療中
血圧収縮期130mmHg以上、または拡張期85mmHg以上、または高血圧の治療中
中性脂肪空腹時150mg/dL以上、または脂質異常症の治療中
HDLコレステロール50mg/dL以下(女性)、または脂質異常症の治療中
飲酒量(MASLDの範囲)女性は1日20g未満(純アルコール量)

脂肪肝があり、この5つのうち1つ以上に当てはまる場合に、医師がMASLDと診断します。女性の場合、腹囲は80cm超、HDLコレステロールは50mg/dL以下が目安になっています。

飲酒量も分類に使われていて、女性で1日あたり純アルコール20g未満の人がMASLDの範囲です。それより多く飲む人は、飲酒量に応じてMetALD(代謝機能障害アルコール関連肝疾患)やALD(アルコール関連肝疾患)という別のグループに分けられます。

この表は自分で診断するためのものではありません。健診結果を見返すときに、どの項目に注目すればいいかの参考にしてください。

健診結果のここを見て。ALT30超えや脂肪肝の指摘は相談のサイン

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、異常があっても症状が出にくい臓器です。

日本肝臓学会は「奈良宣言2023」で、健診などでALTが30 U/Lを超えた場合は、まずかかりつけ医に相談することを呼びかけています。ALTは、結果表の肝機能の欄に「ALT(GPT)」として載っていることが多い項目です。

なお、ALTが30 U/Lを超えることはMASLDの診断基準ではありません。原因を調べるために受診を考える目安の一つです。腹部エコー(超音波)検査を受けた人は、所見の欄に「脂肪肝」と書かれていないかも見ておきましょう。

大阪公立大学の藤井英樹教授

ニュースレターを監修した藤井英樹教授(画像提供:日本ベーリンガーインゲルハイム)

ニュースレターを監修した藤井教授は、脂肪肝は肝臓だけの問題と軽く受け止められがちだが、2型糖尿病や脂質異常症、高血圧、肥満と深く関わっていると指摘しています。そのうえで、MASLDに早く気づき、生活習慣の見直しをはじめとする適切な治療につなげることで、病気の進行を抑えることが期待できるとしています。

私たち編集部も、引き出しにしまったままの健診結果を出して、ALTと腹囲、HDLコレステロールの数値を1つずつ確かめてみたいと思います。

まとめ

MASLDは、これまでNAFLDと呼ばれてきた脂肪肝の病気の新しい名前で、日本の成人の約4人に1人が当てはまるとされています。

お酒をあまり飲まない人や、やせている人でも起こることがあり、肝臓だけでなく全身の健康とも関わります。

「症状がないから大丈夫」「やせているから大丈夫」と自己判断せず、健診でALTが30 U/Lを超えたり、脂肪肝を指摘されたら、まずはかかりつけ医に相談してみてください。

<情報元・参考文献>

<情報元・参考文献>

1.日本ベーリンガーインゲルハイム「脂肪肝は肝臓だけの病気ではない、見直されたMASLDの概念と全身の健康リスク」Boehringer Ingelheim JP、2026年10月13日
https://www.boehringer-ingelheim.com/jp/human-health/metabolic-diseases/newsletter-2026-03

2.日本肝臓学会「奈良宣言2023」日本肝臓学会 公式サイト
https://www.jsh.or.jp/medical/nara_sengen/

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